実験を始める前に考えられることを考える
私は実験重視の研究者でした。ですので、手を動かすのが先ですね。
でも、全く何も考えていないかといえば、そうでもありません。少しは考えた方が良い結果を生みます。
そこで、八丈サイエンスクラブに参加されているお子さんに思いつくものを書いてもらいました。
今のテーマは「野鳥を特定の場所によべるのか?」です。八丈サイエンスクラブはお金がありませんので、購入するものは最小限に、あとは頭を使います。
野鳥の餌付けは好ましくありません。ですので、水だけ(人工の水浴び場)で野鳥をよべるかどうかを考えました。
今までのようなプレッシャーの中では研究はしませんので、お子さんも
桶はOK〜
えっ!?
なかなかダジャレのセンスいいでしょ?
とダジャレをいう余裕もあります(笑)。
桶の角度について考える
もし、水平面に桶を置くことができれば、水の深さは同じです。野鳥の脚の長さはいろいろなので、もしかしましたら、種を限定できるかもしれません。そして、深すぎれば野鳥は来ないでしょう。
そこで、お子さんは桶を傾けました。そうしますと、水の増減に関係なく、かなりの種に対して適切な深さの水浴び場を提供できます。
相変わらず、彼は頭がいいです
机上実験は終わりました。100円ショップに行って、桶を買いました。
桶の仕掛ける場所を探す
桶、三脚、トレイルカメラ(無人撮影用のカメラ)、水を持って、私たちのフィールドに来ました。はじめに、桶を仕掛ける適切な場所を探すため敷地内を歩きました。
そうしますと、4箇所候補が見つかりました。
その中で、フンの跡があったことから、一番使用確率が高そうな場所に桶、水をセットし、野鳥が止まれるように桶内に石を置きました。これで人工の水浴び場の完成です。
そして、トレイルカメラのアングルを調整して今日は終わりました。
鳥は来るかなぁ・・・
鳥に聴いてみて?
笑
とりあえず、私たちは頭で考えられることを考え、私たちの思考で考えられる限り確率が高い場所に桶を仕掛けました。
「野鳥を特定の場所によべるのか?」は、簡単に上手くいくとは私たちも思っていません。この試行錯誤が研究の醍醐味で一番楽しいところ。
しばらくは、2人で苦戦しようと思っています
次回の八丈サイエンスクラブは、2023年11月11日(土)13:30-15:30です。
八丈サイエンスクラブは、八丈島の自然から不思議を抽出し、探究・研究をします。興味のある方は、ぜひ、ご参加ください。見学も大歓迎です。