長い夏休み期間を終え、今回から八丈サイエンスクラブが再開されました。今日は、「考察」の項目の執筆です。
これまで、「図」、「図の説明」、「材料と方法」、「結果」、「考察」の順で論文執筆をしてきました。機会ごとにこれまで書いてきた論文を読み直していますので、図の順番を変えたり、文を書き換えたり、考察用の新たな図を描いたりしました。
機械ならば工程をもどっても苦しくないでしょう。しかし、人間は、繰り返しをしたり、終わったと思った箇所を書き直したりすると、とてもストレスがたまります。
決して楽な作業ではありません
八丈サイエンスクラブに参加されているお子さんも、初めは集中していました。ところが、途中で疲れてきたようで、論文執筆には関係ない行動が出てきました。
ベストの一行を書き続ける論文執筆作業は、苦しさの中で続きます。自分の責任は自分の背中にかかってきます。研究のラストでは、逃げ出したくなる時間も増えます。
もうだめ〜
お子さんも、ついに根を上げ始めました。私も、正直、苦しくて仕方がありません。お子さんが苦しいのは当然分かっています。それでも、
まだまだ!
座って文を考える!
と言わなければなりません。この壁を乗り越えた者のみが、世界初を手に入れられるのですから。
一年前、私はこのお子さんと初めて出会いました。この子に「本物の研究」見せ、「本物の研究のゴール」見せるのが、私の仕事で私の責任です。
そして、私が彼に見せなければならないのは、「逃げる選択肢」ではなく、「困難に立ち向かう選択肢」です。
今日は、書いては直し、図を確認して、数値を確認して、また、書いては直しの2時間でした。「考察」を書いている今回も、誤りを見つけ、修正し、他の部分との整合性を確認しました。
うゎ〜、疲れた・・・
プロの研究者と同じことをしていますので、当然です。本物の研究の体験は、彼にとって忘れることのできないものになると思います。
発表の締め切りまで、あと2回。次は「緒言」の項目の執筆です。
全力の戦いは、まだまだ続きます
次回の八丈サイエンスクラブは、2023年9月9日(土)13:30-15:30です。
八丈サイエンスクラブは、八丈島の自然から不思議を抽出し、探究・研究をします。興味のある方は、ぜひ、ご参加ください。見学も大歓迎です。