研究はつまらないもの
これまで7ヶ月間、私たちは風の実験をしてきました。そして、前回の八丈サイエンスクラブで、現在できる実験結果のすべてを得ました。
研究では、一見無駄にようなものでも考えうる実験はすべて行なった方がいいです。論文執筆の途中で、後々より内容が向上できるようなヒントが出てくることがあるからです。
研究(実験)は楽しかった?
初めは楽しかったけれども・・・
途中から繰り返しばかりでつまらなかった?
はい(苦笑)
それが「研究」です
研究はつまらないものだからね
え゛〜(笑)
今日は、初めにこんなやり取りをしました。そう、「研究はつまらないものです」。
なぜなら世界初の研究の結果は誰も知りません。再現性をとるために、ひたすら繰り返しの実験をしなければなりませんから。
論文執筆開始
論文はどういう順番で書きますか?
緒言、材料と方法、図、図の説明、結果、考察の順番でしょうか?
それは、論文を読むときはそうだね
そういう書き方をする研究者も確かにいます
じゃ、先生は?
私の場合は、図、図の説明、材料と方法、結果、考察、緒言の順番です
私の論文執筆の方法は、固定できるところを先に書き切り、「結果」の執筆直後に「考察」を書きます。
「結果」で書いたことが記憶にフレッシュな状態で残っているときに「考察」を書いた方が、結果の一つ一つにより深く対応した文が書けるからです。そして、「考察」の直後に「緒言」を書けば、「考察」で書いた文に対して「緒言」で鋭い伏線がひけます。
よし、今日は図と図の説明の箇所を書きましょう
はい
彼は、工作と実験が得意ですが、本が読むのも大好きです。つまり国語がとても得意です。国語が苦手だった私よりも、ずっとずっと研究者向きです。
先生、この地図は必要なところはこの部分で、他はいらないと思います
どうしてそう思う?
風の研究では地図のこの部分に注目したからです
彼は、私よりもより鋭く図を指摘しました。そして、彼は注目した場所に印をつけるよう提案しました。
そんな感じで、やり取りを進め、今日は4つの図を描き、図の説明を書きました。
今回の八丈サイエンスクラブでは、議論の途中で足りない図も浮かび上がりました。残りの図とともに、次回も図を描き、図の説明を書きます。
八丈サイエンスクラブは、八丈島の自然から不思議を抽出し、探究・研究をします。興味のある方は、ぜひ、ご参加ください。見学も大歓迎です。