先週の実験条件の残りの測定
現在、八丈サイエンスクラブでは、風の研究をしています。
先週は予想外に実験が進みました。そのため、今日おこなう測定の大部分が終了していました。
先生、最後の実験が残っていましたね
よく覚えていましたね
では、トドメの実験をしましょう
測定が終わり、1区10点の結果を得ました。
八丈サイエンスクラブでは、研究において再現性のある結果を追求しています。ですので、毎回、繰り返し測定をしています。
先生、前回の測定結果の平均は、計算してきました
彼は、実験設計、測定、記録、平均計算の習慣化ができています。
今の結果の平均も計算しますね
彼は、電卓を持ち出して計算をはじめました。もう、立派な研究者です。
測定結果のグラフ作成
せっかくだから、先週と今週の結果を合わせたグラフも描いてみて
その前に、どのようなグラフにするか考えようか?
黒板で、グラフ用紙における1目盛りが、どのくらいの量に当たるのかを説明しました。また、どのような場合に、棒グラフ、折れ線グラフを描くか、グラフの使い分けについて説明しました。
彼は、グラフ用紙にグラフを描き始めました。虫眼鏡で拡大して、目盛りを確認するところが、彼の几帳面さを現しています。
今後の研究についてのディスカッション
先生、このペースで進めば、研究があっという間に終わるのではないですか?
良い質問ですね
ただ、このくらいの実験は誰でも出来ます
そして、今までの結果は、君も簡単に予想していたのではないですか
はい
それだと、当たり前すぎて、研究として評価されないかも・・・?
そうですね
ですので、ここから先が、本当の研究です
今後、いろいろな可能性を考え、実験設計し、予想外の結果を得るのです
だから、今よりも、もっといろいろな実験をしなければいけないと・・・
そうです
彼は、間髪入れずに、適切な返答をされますので、リズムよく前進出来ます。
日本語の論文を一緒に読みました
論文は、基本、簡単な文章で書かなければならないというルールがあります。私は、以前から、日本語で書かれている論文ならば、小学生でも読め、理解し、批評できるのではないかと考えていました。
今まで、実験ばかりだったから、試しに論文でも読む?
読みたいです!
では、一緒に読みましょう
おかしいと思ったことは、どんどん言って下さい
こうして、2人で緒言の1文1文、文が連なった段落を読みすすめました。
論文における1文は、次の1文と繋がっています。実は、文と文の順番は変えることが出来ません。そして、その連なったものが段落となり、大きな意味となります。
ちょっと、早すぎたかなぁ・・・?
と、思っていましたら、
先生、これ、本当に正しいですか?
僕は〇〇だから、間違えていると思うんですけれども・・・
じゃあ、どうすればいい?
そもそも、調査する地点、調べる数が少な過ぎで、この方法ではっきりとした結果が出るとは思えません
彼の意見は正当でクリティカルな批評でした。彼は、科学的思考のとても優れた子どもです。
人間は、まんべんなくではなく、ポイントポイントで凸凹しながら成長していきます。
彼にも、成長が遅い部分が見られます。
これをあげるから使ってみて
ええっ!
いいんですか?
彼に秘密兵器を渡しました。これを使って学び、第三者からも、もっと正当に評価される人に成長して欲しいと思います。
次回の八丈サイエンスクラブは2022年9月10日(土)13:30-15:30に開催されます。
八丈サイエンスクラブは、八丈島の自然から不思議を抽出し、探究・研究をします。興味のある方は、ぜひ、ご参加ください。見学も大歓迎です。
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