子供たちは、「材料と方法」を自分で書き上げました

八丈サイエンスクラブ

守破離

「守破離」という言葉があります。本来は、武道や茶道など、〇〇道とよばれる世界にあるものです。

未熟な段階は模倣から入って型を作り、次の段階で道からは外れないものの型から少しずつアレンジが入り、最後は自身で新たな道を作り、今まで歩いてきた道から離れます。

私は、元ヤクルトスワローの監督の故・野村克也氏の関連本から学びました

私が研究者時代、昆虫の解剖、タンパク質の精製、PCRなどの実験方法は、先人がつくった「型」が存在していました。材料と方法では、その型に従いました。

ですので、私は、研究者時代、「守」が主、「破」はごく一部、「離」はほとんどありませんでした。「守破離」はなかなか出来ません。


ダンゴムシの行動実験では、実験と「材料と方法」の作成は、同時進行だった

先日のブログで、八丈サイエンスクラブの子供たちが行ったダンゴムシの行動実験の図1を紹介しました。まるでイチ・ゼロのようなクリアな結果で驚かれた方もいらっしゃったと思います。

これを小学生4年生から6年生の子供たちがやったのですから、驚きですよね

でも、この実験の「材料と方法」は、初めから30回試行、それを5回繰り返し(合計150回の行動実験となります。)、ではありませんでした。

5回の行動実験では、

結果がよく分かりませんでした

10回の行動実験では、

なんとなくダンゴムシの曲がり方が左右、右左に見えますが、ばらつきがある?

でも、10回の行動実験の結果を3つ集めると(30回の行動実験)、

左右、右左の結果がはっきりしました!

最後の子供たちの発言を、実際に論文で使うように実験結果を平均、標準誤差(標準偏差の場合もあります。)を算出し、Student’s Tテストをすると、論文の査読者からも文句が言いようもないくらいの高いクオリティの結果であることが分かりました。

そう、繰り返し実験をしながら、子供たちは、誰からも教わらずに、材料と方法を最適化し、原型を書き上げたのでした。


「守破離」は、私の場合は「守」と「破」でした。でも、子供たちはたくさんの種類の「守」の実験方法で結果を出し、それをフィードバックして「守」を修正した「破」を行いました。

そして、最後に、私が考えもつかなかった30回の行動実験に辿り着き、私から「離」をしたのです。

このときに、私は大変驚かされました


八丈サイエンスクラブは、八丈島の自然から不思議を抽出し、探究・研究をします。興味のある方は、ぜひ、ご参加ください。見学も大歓迎です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました