簡単な実験から片付ける
私は、参加されているお子さん(将来は子どもたち)と、現在は、風の研究をしています。
1年間続けるつもりですので、この間、文献検索もありますし、今年の秋は色々な実体験もあるかも知れません。
年間を通しての研究となりますので、内容も濃くなります。単に、頭の中で想像して、得られるような実験結果で満足しているようでは、研究とはほど遠くなります。
そういうわけで、参加されているお子さんも、私も、四六時中、現在の研究に盲点はないかを考え続けています。
さて、先週の研究結果は、お子さんも、私もとても満足しました。しかし、ここで終わらせて良いのかどうか、この1週間、再考しました。
私はこのように考えたけれども、君はどうかな?
言われてみれば、やりきれていませんね
この初期の研究を一連の研究として、全部やり、この間、色々なことを学びましょうか?
相変わらず、頼もしい小さな科学者です。
三平方の定理
私たちが実験に使う器具は、すべてお手製です。作るのが難しくなってきましたので、予め、黒板で設計図を書きました。
お子さんと話していると、彼は、三角形の内角の和が180˚であることや、二等辺三角形を理解していました。
私が子供のころは、三平方の定理は、中学校で学ぶと思っていましたが、どうも、彼は理解していそうでした。
そこで、作製する器具を説明し、工作用紙に下書きしてもらい、立体を作ってもらいました。
工作は練習あるのみ
昔は、刃物は怪我をしながら使い方を学ぶといわれていました。確かにそうですが、危ないと分かっていて、そのまま手を切らすのもどうかと思います。
定規の使い方、定規の抑え方、下敷きの置き方、カッターの使い方を何度も注意しました。今のうちに彼に使い方を体に叩き込めば、今後、デザインが終わったら、立体を安全に早く作ることが出来るようになります。
何度も同じことをやり直させて心が痛いですが、彼にも現役の研究者と同じ体験をさせています
風速の測定
これは、繰り返し行っていますので、ルーティンになってきました。実験器具を完成後、お子さんは、扇風機のセット、実験台のセット、熱線式風速計のセットを完了し、指示を待っていました。
では、始めますね
いつものように、1点の風速を10回測定しました。
実験結果の計算
私たちは、何でも頭で考えがちです。もちろん、それは素晴らしいことです。八丈サイエンスクラブに参加されているお子さんも、常に結果の予想をしています。
データはメモしましたので、今ごろ各点の平均を計算していると思います。そして、先週の実験結果との違いに驚かれていることでしょう。
予想通りは、科学としては面白くありません。科学は、私たちの盲点を見つけ出すことです。
しばらくは、2人で発見を楽しめそうですね
八丈サイエンスクラブは、八丈島の自然から不思議を抽出し、探究・研究をします。興味のある方は、ぜひ、ご参加ください。見学も大歓迎です。