2022年10月29日(土)、八丈サイエンスクラブの様子

八丈サイエンスクラブ

今後の研究に必要な障壁の設計の心構え

これまで、平らな壁を風の障壁として設計し、工作し、風速を測定してきました。八丈サイエンスクラブに参加されているお子さんも、成長してきました。

それでは、これまでゴールとして考えていた障壁の作りましょうか?

はい

彼はいきなりハサミを持ち出しました。

待って

それでは最初の頃に戻って、材料を無駄にしまうでしょう?

それを防ぐためには、どうしましたか?

デザインを数値化して、工作用紙に設計図を描きました

そうですね

では、今回の変わった形の障壁ですが、なんで後ろに回したか分かりますか?

経験を積んでより難しいものを作るためでしょうか?

正解です


材料と方法を考える

難しいことを出来るようにするための基本は、簡単なことから終わらせることです。私たちは「材料と方法」を書いてみました。


円形の図形の各長さを計算する

私たちの障壁には円柱の図形が必要です。それは、トイレットペーパーの芯で代用しました。

しかし、直径はどう測ればいいのでしょうか?私たちにはノギスはありませんでした。

お子さんは、ノートに円柱を置き、それに沿ってなぞりました。円に近い赤い図形が描けました。

私たちはコンパスを使いました。

円に近い図形の円周上の任意の点に任意の長さの半径で円を描きます。別の任意の点に同じ半径で円を描きます。

円に近い図形の近くに、弧の交点が出来ました。

この2つの交点を定規で結んでみて

はい

赤い円の中心を通る直線のこの部分が、直径になります

なるほど

では、直径の長さはいくつになりましたか?

4.2 cmでした

これを基に、正確な円を描き、各部分の長さを計算していきました。その結果、下記の通りになりました。

部分長さ(cm)
直径4.2
半径2.1
円周13.2
内角180˚の時の弧6.6
内角120˚の時の弧4.4
内角60˚の時の弧2.2

いきなりハサミを出して、切りますと、失敗の可能性が増します

でも、あらかじめ計算して設計図を描くと、簡単に壁が作製できますね

だから算数は必要なんですよ

なるほど

分かりました


円柱を垂直に切るためには・・・?

人間が思い込みでハサミでトイレットペーパーの芯を切っても、思ったような形にはなりません。

先ほどは、円の目的の場所に印をつける方法は出来ましたね

でも、私たちは同時に円柱を正確に垂直に切らなければなりません

どうすればいいと思いますか?

私は、糸に錘をつけて垂直の場所を明示し、それに沿って切るための印をつけるつもりでした。彼はどうするのでしょうか・・・?

先生、何使っても大丈夫ですか?

はい

私は、彼が何をするのか観察していました。

彼は、トイレットペーパーの芯と定規を小さなクリップで留め、分度器で角度を垂直にしました。そして、正しい場所になったら、芯と定規が動かないように反対側もクリップで留めました。

先生、あとは、こうして線を引けば、円柱に対して垂直の線が引けますよ

彼のやり方も正解でした。もし、私が口出しすれば、彼はロボットになってしまいます。

何も言わなくて良かったです

こうして線引きの後、彼は芯にハサミを入れました。切られた円柱は、私たちが求めた形になっていました。


今日は、大変な作業でした。残り時間は、残りのパーツの部分の設計図を工作用紙に描いて終わりました。

今日は頭を使いすぎで、疲れました

研究をしていますと、こういうこともあります

今日は、よく頑張りました

次回も頑張りましょう

はい


次回の八丈サイエンスクラブは、2022年11月12日(土)13:30-15:30大賀郷小学校理科室で行われます。

八丈サイエンスクラブは、八丈島の自然から不思議を抽出し、探究・研究をします。興味のある方は、ぜひ、ご参加ください。見学も大歓迎です。

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