2023年2月4日(土)、八丈サイエンスクラブの様子

八丈サイエンスクラブ

風と洞輪沢の関係を考察するのは諦めました

前回ですべての風の実験が終了しました。

この研究は、壁の模型を使った実験を基に、八丈島で現実に起きた台風による家屋の倒壊を考察するために行いました。

お子さんが出した結果は、とてもクリアで驚くべきものでした

さて、八丈サイエンスクラブに参加されたお子さんが作った壁の模型は、全部で7種類です。それらの結果を考察するにあたり、絶壁の末吉の洞輪沢で人が住み始めた時期を探していました。

絶壁が暴風に対して本当に効果があるのであれば、八丈島の歴史の初期で人は住み始めていたと、私たちは考えたからです

しかし、八丈町立図書館に保管されていた蔵書には、求めていた記録は見つけられませんでした。

事実以上のことを考察として記載しますと、研究が空想になってしまいます。ですので、今回は、風と末吉の洞輪沢の関係を論文に書くことは諦めることにしました。


結果のまとめと考察

私たちは、1実験区10点をとり、その結果の平均と標準偏差(こちらは先生の私が担当。)を計算します。

実験結果を理解し、考察するためには、グラフを描く必要があります。最後の実験のグラフは作成していませんので、お子さんに描いてもらいました。

彼は、途中、何度も遊ぶこともありました。ただ、前回は本当に一生懸命やりましたので、今日は大目に見てあげました。

実験結果のグラフの図は、「実験に使用した扇風機の特性」、「実験台の特性」、「平らな壁と風向の関係」、「平らな壁+ある形の壁と風向の関係」の全部で4つになりました。

お子さんがどれだけ実験結果を忠実に認識し、その意味を考察しているかを評価するため、図を一つひとつ解説していただきました。

私に言わされている感もありますが、時間をかけて、実験結果の意味と八丈島の風と地形の関係を説明してもらいました。

気になったことは、「大きい」、「小さい」、「似ている」などという言葉を使っていたことでした。

彼は測定して数値を知っています。

「大きい」、「小さい」、「似ている」のみの記載は、科学では意味がありません

数字と単位を使って説明してください

はい

わかりました

彼は、慣れないなりにも、実験で得られた平均の値を一つひとつ数字で説明し、現実世界での現象を考察しました。


今回、グラフを描き、説明させたのは、論文を書くための流れを知ってもらうためです。流れがわかれば、今、自分は論文のどの部分を書いているのかがわかります。

論文は流れるように読みますが、実際は、「図」、「図の説明」、「材料と方法」、「結果」、「考察」、「緒言」の順で書いています。

そういうわけで、次回は論文の図の作成になります


次回の八丈サイエンスクラブは、2023年3月11日(土)13:30-15:30大賀郷小学校理科室で行われます。


八丈サイエンスクラブは、八丈島の自然から不思議を抽出し、探究・研究をします。興味のある方は、ぜひ、ご参加ください。見学も大歓迎です。

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